夏バテ解消には「腸ケア」が効く! 善玉菌を増やして疲れを撃退しよう

毎日暑い日が続きます。
特に夏の中盤から終わりにかけては、なんだか元気が出ない、疲れやすい、食欲不振などの夏バテに悩まされる人が増えるもの。
外の高温多湿と室内の冷房による温度差に体がついていけず、体内リズム=自律神経が乱れるのも要因のひとつです。

自律神経と「腸」はつながっている

私たちの腸には、100兆個以上もの細菌がフローラ(お花畑)のように群生しています。
近年、このフローラが自律神経のはたらきと密接に関わっていることが分かってきました。
自律神経が乱れると全身がだるくなって食欲が低下し、腸内フローラのバランスが崩れます。するとビフィズス菌や乳酸菌など、腸を良好に保つ「善玉菌」が減り、有害物質を作りだす「悪玉菌」の影響で免疫力が低下し、さまざまな不調を引き起こしてしまうのです。

腸がダメージを受けると、私たちの体はますます疲れやすく、夏バテが進行する悪循環になりかねません。逆にいうと、腸をケアしてフローラのバランスを整えれば、夏の疲れも跳ね返せるのです。

発酵食品で善玉菌を増やす

まずは自律神経の乱れを改善し、夏バテ予防につながる食生活を心がけましょう。
消化器官である腸に負担をかけないよう「腹八分目」を意識し、脂たっぷりのお肉はほどほどに。ヨーグルトや味噌、納豆などの発酵食品を意識して摂りましょう。
サプリメントで乳酸菌やビフィズス菌を補うのも手です。

ビフィズス菌は、自律神経を整えるホルモン「セロトニン」を増やすことでも知られ、夏バテにはもってこいの善玉菌です。
暑くて食欲がないときは、ビフィズス菌を補うサプリメントも上手に活用しましょう。

腸にやさしい豊富な栄養素を作りだす「ユーグレナ」

ユーグレナは昆布などの藻類の一種で、ミドリムシとも呼ばれています。
太古の昔から存在し、太陽の光を浴びて光合成をしながら豊富な栄養素を作り出してくれる、腸に心強い生物体です。
植物と動物の性質を併せ持ち、不足しがちなカルシウム、鉄、亜鉛などのミネラルも豊富で、アミノ酸もバランスよく含有しています。
ビフィズス菌や乳酸菌と合わせて摂ることで、体内フローラを整える手助けをしてくれるでしょう。

冷たい飲み物の摂りすぎには気をつけて

夏は気温が高く、汗とともに体内の水分やミネラルも減ってしまいます。
水分が不足すると腸の動きも悪くなり、悪玉菌が増えてフローラのバランスが乱れがちに。
特に寝苦しい夜は汗をかいて水分が不足しがちですから、起床後に1コップ杯の水を飲んで腸を刺激し、ぜん動運動を活発にするよう心がけましょう。
日中のこまめな水分補給も大切です。

ただし、冷房の効いた室内で冷たい飲み物を摂りすぎるのは禁物。
腸が冷えると、全身の体調を整える自律神経の働きが乱れて交感神経が優位になり、腸のはたらきが鈍くなってしまうからです。
以前の夏とは違って、現代では冷房の効きすぎによる夏冷えに悩まされる人が増えています。
夏の冷えを解消するためにも、シャワーだけで済ませずきちんと湯船に浸かり、体を温めましょう。
軽い筋トレやウォーキングなど、適度な運動もいいですね。夏バテ予防のカギは「腸」。夏こそ腸をケアして自律神経を整え、疲れにくい体をつくりたいものです。