加齢の速度を遅らせる?NMNとはどのような成分なのか

いつまでも若々しく健康でいたいとは誰もが思うものですが、私達は必ず老化が現れます。しかし近年注目されている「NMN」という成分に抗老化・若返りの機能があることがさまざまな研究で明らかになってきました。今回はNMNについて、どのような成分なのか、どんな効果があるのかをはじめ、NMNを摂取するメリットを解説します。

NMNとはどのような成分?

NMNとは、ニコチンアミドモノヌクレオチドとよばれるビタミンに似た物質のことで、ヒトの体の中で自然に作られます。ヒト以外にもあらゆる生物の細胞に存在しており、緑黄色野菜やフルーツなどにも含まれているものです。NMNには、若返り遺伝子・長寿遺伝子とよばれるサーチュイン遺伝子の活性スイッチをONにする、つまり加齢の速度を遅らせる効果があることが分かっていますが、残念ながらNMNの生産量は加齢により減少していきます。このNMNですが、そのまま作用するのではなく、体内でNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)という補酵素に変換されます。NADは私たちの活動エネルギーを作り出すのに必要な成分なので、いつまでも元気に過ごしたいなら、エネルギーを生み出す力であるNADを維持する必要があります。しかし加齢とともにNADも減少していくため、長寿遺伝子が活性化せず、生み出すエネルギー量も低下することから、老化と言われる若い頃には感じられなかった体の変化を感じるようになるのです。ハーバード大学のマウスによる研究では、生後22ヶ月のマウスにNMNを投与したところ、1週間後に生後6ヶ月のマウスに相当する筋肉になっていたという報告があります。これは人間でいうと60歳から20歳程度に変化したということです。このことからもNMNには、抗老化・若返りとしての効果が期待されているのです。。摂取方法としては、サプリメントでの経口摂取と点滴での摂取が主な方法です。

NMNを摂取する意味

NMNを摂取する意味として、一番は抗老化や若返りが期待できるところでしょう。私達が元気に若々しく活動するためのエネルギーを作り出すためにはNADという補酵素がかかせませんが、NADは年齢と共に減少します。しかし、NADを補うためにNADを摂取しても体内には吸収されません。NMNを摂取することにより体内でNADへと変換されるため、長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)を活性化させて身体機能の改善を目指すなら、NMNを摂取する必要があるのです。ヒトは7種類のサーチュイン遺伝子を持っていますが、NMNはその全てを活性化するとされています。また、NMNは食品からはほとんど摂取できません。食事から200mgのNMNを摂取しようと思うと、ブロッコリーなら1日3,200房、枝豆だと1万6,000粒を食べる必要があり、とても現実的な量ではありません。そのため、サプリメントや点滴から摂取するのが有効的とされています。

NMNと合わせて摂りたい成分

NMNには相性の良い素材というものがあり、NMN単体で摂取するよりも、身体作りをサポートしてくれる成分を一緒に摂ることで、より年齢に負けないパフォーマンスを発揮できるとされています。

■コエンザイムQ10

全身の細胞に存在し、生きるために必要なエネルギーの基になる成分です。しかしコエンザイムQ10も年齢とともに減少するとされています。さらに食事から摂取するのが難しい成分なので、NMNと合わせて摂取することで活動的な毎日が送れるとされています。

■レスベラトロール

赤ワインに含まれるポリフェノールの一種で、NMNと合わせて摂取すると良いでしょう。サーチュイン遺伝子活性化や、血糖値を下げる働きがあるインスリン感受性に関与するとされているため、未来を見据えて摂りたい成分です。

■ビタミン類

ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、βカロテンなどのビタミン類も、食事から十分な量を摂取するのが難しいため、NMNとあわせて摂るのがおすすめです。ベースとなるNMNやレスベラトロールを支えてくれる役割が期待できます。

まとめ

今回はNMNについて紹介してきました。人生100年時代と言われている今、誰もが健康なまま歳を取りたいと考えるものです。そのヒントとなるのがNMNと呼ばれる新しい成分で、近年注目が集まっています。成分の性質や摂取する意味、合わせて摂ると効果的な成分を正しく理解して、年齢に負けない体作りに役立ててください。